国家が当事者であり、国連の非加盟国も当事者となることが出来る(ICJ規定34・35条)。
ICJが裁判管轄権を持つのは、国連憲章及び現行諸条約に限定される事項か、紛争当事国が裁判所に付託する事項である(ICJ規定36条)。
国際社会において、平和的解決手段としてICJ(若しくは仲裁裁判)を利用し解決しようとする2国が、ICJの出す判決に従うという付託合意を提出することからはじまる(Compromis、これは要するに問題文に相当する)。紛争について論証する内容を先に提出する書類がメモリアルに相当し、実際に口頭でのディベートを行うのが弁論となる。
模擬裁判において請求というものはそれなりのパターンが存在する。それは実世界においても同様であるが、下記に示されるようなパターンとなる。
これらの請求パターンで、原告側に共通することは国際法上、何らかの規定(合意)が存在するということ。被告側に共通することは国際法上、何らかの規定(合意)が存在しない、若しくは、存在するが本件紛争違反するものではないということである。
請求パターンにおける、国際法とは何かということになるが、それは次の3つである。
判例や学説というのは実際には国際法ではなく、それらを補完もしくは、確認するための補助的なものとして使えるのみである。
ICJ規定59条は「裁判所の裁判は、当事国間においてかつその特定の事件に関してのみ拘束力を有する」と規定され、過去の判例だけを論拠にすることの無意味さを強調している。そのため、上記3つが、実際の裁判において援用できる国際法であるといえる。
これはメモリアルでも弁論でも同じく、法律の三段論法と呼ばれる方法を使う。
|
法的根拠(国際法の存在の提示)
↓ 本件への当てはめ(事実認定) ↓ 効果(結論) |
海洋法○条は「領海12海里」を規定
↓ 日本は条約の締約国にもかかわらず領海200海里を宣言 ↓ 宣言は違反であり、無効である |
三段論法自体はこんな感じだが、上記のような事例の場合は単純すぎて明らかなので、裁判にもならず外交で解決されえるだろう。
国際社会の複雑な要因が、複雑に絡み合うことにより単純に外交だけでは解決できなくなったとき、ICJに付託して解決を図ろうとされる。
これらの要因が複雑に絡み合い、前者と後者どちらを優先するかによって、自らの主張を展開し、違反する、違反しないと論証することとなるのである。
論証において重要なことは、相手のような主張をするものが存在することを認めるということである。しかし、本件紛争においては特殊な事例であり、自分の主張が正しいと主張することである。
|
領海12海里は慣習法化している。
↓ チリは領海200海里を宣言 ↓ 宣言は無効である |
領海12海里原則は存在する。
しかし、一貫した反対国の慣習法不適法原則も存在。 ↓ チリは海洋法会議から200海里 ↓ よって、有効である |
模擬裁判においてはそのように、片方が優位に働く事実が述べられている。それを抽出し、事実認定とすることが技術的な作業といえる。
以上のようなことから、模擬裁判の論証に向けてすることは、適用可能法規を探しながら、事実の認定作業をすることである。
問題文が発表されたら、言うまでもなく、問題文を読むことからはじめる。次に、両当事国がいかなる判決を求めて本件裁判が行われるかということから、その分野に関して、国際法の概論書を読む。そして、争いとなりそうな法的論点について、論文などを検索し、読み進めていく。行き詰ったときには、また、概論書に戻り、そして論文を読むという繰り返しである。
本件と関係ないかもと思ったことであっても、意外なところから、論点となることが判明することや、メモリアル段階で使えなくても弁論の際に使えることなどもあるため、時間の許す限り、広い範囲にわたって勉強することが望ましい。
また、一つだけ考えてはいけないことがあり、政治的な解決をすべきだということである。模擬裁判の事案が実社会で起こったときのことを考えると、必ず、政治的に解決される問題であったり、普通なら平行線をたどって終わるものなのである。しかし、模擬裁判というのは法律の運用力を競う大会であり、そのような帰結や主張はしてはならない。
| 今日: |
|
| since 2008.09.13 | |
Copyright(C) 2003 - 2008 irkb.jp All Rights Reserved.
history of update
ver.1.00/2003.10.17 opened to the public.